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 ←心をこめて貴方にお茶を →【感想】1月号 29話
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狼陛下SS

【RPGパロディ】無題

 ←心をこめて貴方にお茶を →【感想】1月号 29話
RPGパロ第3弾です。
ネタの提供は「常夏の宴」の深見様です。
ありがとうございました。



魔王の国と人間の間に平和条約が結ばれて数年。
私、汀夕鈴が敵として出会った魔王・黎翔と結ばれ、平穏な暮らしが続いていたある日のこと。
黎翔の私室で、側近の李順氏が深刻そうな面持ちで話し始めた。
「竜…退治ですか?」
「はい。人間たちは竜の存在はご存じで?」 
竜。
高い知能と鋭い牙、鱗で覆われた硬く、大きな身体。
お伽噺などで、昔読んだことがある。
「架空の生き物だと思っていました」
「いえ、太古の昔に実在しており、現在は絶滅した生物だったのですが…それが何故か復活したらしいのです」
「ええ!?そ、それは結構大変なことでは?」
昔読んだお伽噺の中では、竜は大変獰猛で、残虐な種族だった筈だ。
「それで、今回は私自らが竜の討伐に出向くことになったのだ」
黎翔が背後から近寄り、私の髪のひと房に口づける。
「夕鈴、その間城のことを任せる」
「れ…魔王…危険では?」
李順さんはトレードマークの眼鏡をかけなおす。
「浩大からの報告によれば、果ての地に封印されていた竜で、本来の力を取り戻せておらず…
時間とともに力を取り戻すだろうとのこと。
だから、早急に竜を討伐する必要があるのです。
その為にも魔王の力が必要なんですよ」
「それで…、魔王はいつ発つ予定なのですか?」
「今です」
「そ、そんな早急にですか!?」
「竜の力が完全に戻る前に何とかしなくてはいけないんです!!」
「そうか、そうですよね」
いきなりの旅立ち。
李順さんも陛下も、何も心配をしていないように見える。
けれども、竜討伐なんて…実際物語でしか知らない存在だが、その力は絶大なものと聞いている。
黎翔と眼があう。
「―李順、出発は明日にする」
「魔王!?今は刻一刻をあらそうのですよ!!」
「お前は最愛の妻との別れの時間もくれないのか?」
「時間を置けば、その分奴に力を与えることになりますよ!!」
「―李順、どうやら私にはまだ魔力が満ちてないようだ。一日、待て」
「一日で魔力が戻ると…?何を根拠に。今日は新月に近いですし」
黎翔は私に一瞬微笑んだ後、李順さんに耳打ちをした。
私からは、何が聞こえているかわからない。
「…」
「魔王、お戯れは帰還してからに…へっ?」
「…」
「はいぃ!?」
「…」
「ほ、本当ですか?」
「私が嘘をつくとでも?」
李順さんが深いため息と共にため息を漏らす。
は彼の背中から、青い稲妻がずばずばと弾けるのをみた。
「…〜〜〜わかりました!一日だけですよ!!?」
李順さんがぎりぎりとこちらを睨みつけている。
な、なに〜!?
夕鈴は竦み上がった!
「夕鈴様…く れ ぐ れも魔王をよろしくお願いしますよ!!」
李順さんは背中の稲妻を納めることなく、怯えきっている夕鈴を横目に、そのまま魔王の私室をあとにした。



李順さんが部屋をあとにすると、黎翔はいつものように私を抱きてめた。
「黎翔…竜だなんて…いくら黎翔でも…」
「やつはまだ力が満ちていないんだ、大したことはない」
「でも」
「心配ない。私は必ず君のもとに帰ってくる」
夕鈴はどこからか、勇者のおたまを取り出した。
「黎翔、私も行く!」
「夕鈴、それはダメだ。」
「私だって、勇者のはしくれよ!」
「魔族には魔族の戦い方がある。君が危ない。」
「私じゃ、足手まとい?」
視界が歪む。
泣きたいわけじゃないのに、涙が溢れ出て来る。
「夕鈴、君に何かあったら私は冷静ではいられない。必ず帰ってくる。それまで、私が帰ってくるこの城を守っててくれ」
黎翔の胸元に額を寄せる。
暖かい。
黎翔のこの温もりも力強い腕も、永遠に失われるかもしれない。
考えただけでぞっとする。
数年前までは、自らの手で倒す筈だった相手。
今は、掛け替えのない存在。
貴方が欠ければ、心がぽっかり空いてしまう。
「貴方が私を想ってくれているように、私も貴方のことを想っているわ」
私は背伸びをして、黎翔の唇に己の唇を重ねた。
唇は、乾いていた。
「もし…もし帰って来なかったら、黎翔のこと許さないわ」
せき止めていた涙が溢れる。
心配で胸がはちきれそうだ。
置いていかないで。
力になりたい。
とめどなく流れるそれ隠したくて、俯く。
滑らかな指が私の輪郭をなぞり、抵抗虚しくその涙を晒される。
黎翔の切れ長の、茶色の瞳つ目があえば、否応なく心も晒されて、嗚咽が漏れてしまう。
黎翔は涙を拭うと、そのまま私に口づけをする。
優しい口づけだった。
いつもの彼の口づけよりも、包みこまれるような深い口づけ。
黎翔の生暖かい舌が私の舌を搦め捕り、息が上がる。
口づけだけでほてった私の身体を、黎翔が軽々抱き上げ、彼の寝台の上に…
「黎翔、だめっっ」
「夕鈴?」
唇に、頬に、喉に唇づけながら、私の帯を緩める黎翔に、待ったをかける。
「あ…明日から旅に出るのだから!体力…んっっ」
抵抗の言葉は再び黎翔の唇に奪われた。
甘く、誘うように、熱をむさぼるように角度を変えて重ねられる唇は思考を溶かしていく。
頭では分かっていても、心は欲している。
黎翔は、そんな私を見抜いている。
「夕鈴、今は君が欲しい、愛している」
耳元で囁かれる甘い言葉。
言葉よりも今は貴女が帰ってくるという証が欲しい。
「必ず帰る―夕鈴、約束する」
その熱を、私の身体に刻みつけて。
私の不安を消し去って―…


静かな夜だった。
お互いの荒い息遣いと、熱を貪る音しか聞こえない。
黎翔の愛撫に何度も果てた身体を寝台に投げ出して闇の中に落ちようとしても、繰り返される愛撫がそれを許さない。
黎翔の瞳が紅く輝いている。
「黎翔…!」
夕鈴はまた高みを迎えー…そこで、意識は途絶えた。



目覚めた時、既に黎翔の姿はなかった。
寝台は眠っていた場所以外は既に冷たく、彼が出発して時間が経っていることが容易にわかった。
(どうか、…黎翔が無事で戻りますように)

一昨日の情事のせいで重い身体を引きずるように歩く。
黎翔は昨日の明け方早くに、数人の戦いに慣れた部下を引き連れて早々に出発したらしい。
夕鈴は見送る予定だったのだが、意識を失ってから、丸一日眠りについており、先ほど目覚めたばかりだった。
城のことを頼まれてはいたが、老師や側近の李順を初めとする優秀な魔王の部下が城に残っていた為、夕鈴は普段と変わらない日常を過ごしていた。
ただ、そこに黎翔の姿がないだけの。
今日は元々紅珠との約束の日だった。
中庭に行くと、紅珠は既にお茶を準備して待っていた。
「夕鈴様、ごきげんよう」
いつも花のような笑顔を振りまく彼女の目が赤い。
竜の討伐隊には、結婚したばかりの紅珠の夫の名前があったことを思い出す。
「紅珠…」
痛ましい彼女の姿を見ると胸が痛んだ。
そんな彼女の視線を読み取り、彼女は笑う。
「あの方も…行ってしまって。私ついて行きたかったのですが、置いてかれてしまいました」紅珠が慣れた手つきでお茶をいれる。その手が微かに震えて、茶器がかたかたと音をたてた。
「あっ…」
器に注ぎ込んだお茶は大きく水面が揺れ、机にお茶がこぼれる。
「夕鈴様、すみません!お怪我は!?」
「平気よ、紅珠」
紅珠はふきんで机をふきはじめる。
が、机の上に新たな水滴がぽつぽつとおち、ふきんを掴んでいる紅珠の甲を濡らす。
「す、すみません…」
小さく肩が震えている。
「私ったら…あの方のことが心配で。なにかあったらと思うと」
私は震える紅珠の手に、己の手を重ねた。
いつぞや、私が黎翔の正体を知ったときに、彼女がそうしてくれたように。
彼女の両の手を包み込み、額を寄せた。
「大丈夫よ、紅珠。黎翔は必ず帰ってくるって約束したもの。黎翔様は、私との約束を破らないわ。きっと皆無事に帰ってくる」
紅珠を励ますつもりの言葉だったが、口にすると、なんだか本当のような気がしてくる。
自分も心配しているが、黎翔ならば、きっと大丈夫。
「夕鈴様…」
「そうでしたわ、お妃様こそつらい立場でしたのに…私ったら」
「信じて待ちましょう。私たちの、夫の帰りを…」


夕鈴が新しいお茶を準備していると、城内が俄かに騒がしくなった。
中庭に面した回廊を、魔物たちがら見慣れたら見慣れた長身が歩いて来る。
「魔王…!?」
「夕鈴、今戻った」
「えっだって、数日は空けるって…!!」
「もう終わった。竜については、もう心配する必要がない」
混乱する夕鈴を跳ね退け、紅珠が魔王に詰め寄った。
「魔王…!あの人は?」
「方淵ならばつい今しがた帰宅させた」
「お妃様…!私、失礼させて頂きます!!」
紅珠が彼女にしては珍しく、バタバタを中庭をかけていく。
後に残された夕鈴は、黎翔をきっと見上げた。
黎翔の姿は、普段と相違ない。ケガなどは、見受けられなかった。
「心配した私が、ばかみたいじゃないですかっっ!!」
「ははは。案外弱かったよ、夕鈴のおかげでね」
「?私は、ずっと城に居ただけで、なにもしていませんよ?」頬にキス。
黎翔はそのまま、ぞくっとする綺麗な声で、耳元で囁いた。
「実はね。夕鈴と抱くと、どうやら僕の魔力が上がるみたいなんだよね」
「!??」
「だから、この間のですごーく魔力がアップしたから、楽勝だったんだよ?」
「この間ので、ってー」
一昨日の事を思い出す。
確かに、一昨日何度意識を手放そうとしても、黎翔が何度も求めてきたことが思い出された。
「ー!!黎翔のばか!私、本当に心配したのに!!」

は勇者のおたまを取り出して、黎翔に振り上げた。「わ、夕鈴やめ…」
見事に孤の軌道を描いたそれは黎翔の胸に直撃。
「うっ…」
「黎翔!?」
黎翔がよろめき、膝から崩れ落ちる。
普段から強い黎翔が私の攻撃で…?
竜討伐から、帰ってきたばかりだ。
何かあっても不思議じゃないー夕鈴は、黎翔の傍らにひざまずき、胸をおさえる黎翔の顔を覗き込んだーかと思えば、力強い腕に捕われていた。
「捕まえた」
「だ、騙したの!?はーなーしーてー!!」
どうにか黎翔から逃れようと手足をじたばたさせるも、がっちり掴んだ手は離れない。
その手を掴むと、彼の手は酷く冷たかった。
黎翔の顔がいつもより白い。
端正な顔が、さらに白さを帯びて、まるで作り物のような。
紅い瞳も、今は薄い色になっている。
「…竜を倒したら、魔力が空っぽになってるんだ。だから、また夕鈴で補充してもいいかな?」
「そんなこと…」
黎翔の頬を両手で包み込む。
触れた先から、熱が貴方にうつればいい。
「そんなこと、聞かなくてもいいに決まってるわ」
私から、彼の冷たい唇に回復の口づけを。
黎翔の身体を精一杯腕を広げて包み込む。
「黎翔…おかえり」



********************
深見様より「黎翔は夕鈴とえっちすると魔力が上がる」というネタを頂きました。
ありがとうございます。



ちょっとシリアスぽくする予定が…OTL
今月頭に行ったドラクエ展で竜王退治をしたときに思いついた話。
紅珠の下りは完全なる蛇足です。
ただ最近方淵×紅珠熱発熱中の為、つい。

夕鈴にも是非竜退治に参加して欲しかったのですが…骨抜きにされてたので無理だったようですw
かなり間をあけて書いているのでところどころ継接ぎがおかしいかもです。


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