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狼陛下SS

心をこめて貴方にお茶を

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『約束ですよ。陛下には、内緒にして下さいね』

「最近、氾水月と仲がいいようだな」
「そうですか?」
「氾紅珠も最近ちょくちょく後宮に遊びに来てるそうじゃないか」
「紅珠はお友達ですから」
「君が夫の私を差し置いて、他の者にばかり気を取られるから、私はつまらないな」
「陛下、お戯れは…書物を返して下さい。整理中です」
「妃は私のことだけ考えていればいい」
「紅珠も水月さんも、ただお喋りしてるだけですよ」
「では、先程は何の約束をしていたのだ?」
「約束?聞こえてたんですか?」
「執務室にいれば誰でも聞こえる。私に内緒にするよう約束していたな。
…妃が夫である私に内緒で、他の者と約束するなど…邪推しないものがいると思うか?」
「邪推?」
「妃が夫の臣下に懸想している、と思う者がな」
「け、懸想!?そんなことは一切ありません!!」
「氾水月は仕事も出来るし、あの美貌だ。疑う者はいくらでもいる。ー夕鈴、何の約束をした?」
「わ、わかりました!だから、陛下!!離して!!」
「はい」
「…………お茶の特訓をしてたんです!!」
「お茶の特訓?」
「少しでも陛下に美味しいお茶を出したいなって、思って…」「特訓なんてしなくても、ゆーりんの煎れたお茶は美味しいのに」
「いえ、本当に水月さんが煎れたお茶は美味しいんですよ!!あの味を、陛下に味わってもらいたいけど、水月さんは出来ないっていうんです」
「なんで内緒にしてたの?」
「いきなり美味しいお茶を出して、陛下をびっくりさせたかったので…紅珠に味を見てもらって…」
「じゃあ、もうお茶の美味しく煎れるコツを聞いたんでしょう?さっきのはなんの約束?」
「あれ…は、今度、その味見をっ…へ、陛下!また!ち、近いです!!」
「妃の君が煎れたお茶を飲めるのは私だけだ」
「でも、」
「たとえ友としても、氾紅珠にも飲ませてはいけない」
「水月さんは先生なんですよ!先生に合格点もらわないと、陛下に美味しいもの出せないじゃないですかっっっ」
「−じゃあ、今から僕がテストする」
「えっ?」
「だって、ゆーりんは僕だけの為にお茶を煎れてくれるんでしょ?」
「は、はい」
「だったら、僕が美味しいって思えば、それが合格点でしょ?」
「それとこれとは」
「いくら他の人が美味しいって言っても、僕が美味しくないって言えば、合格じゃないんだよ?」
「で、でも」
「水月じゃなくてぼくの為に煎れてくれるお茶なんだから、ね」
「…」
「僕、ゆーりんが僕の為に特訓してくれたお茶が飲みたいな」
「…美味しくなくても、知りませんからね!?」




夜。後宮。
書庫室での約束は、陛下が李順さんに半ば強制的に仕事に連れ戻され、結局いつものお茶の時間に披露することになった。
陛下は長椅子で狼陛下の時の不敵な笑みを浮かべている。
「それじゃあはじめますけど…本当に、美味しくなくっても、知りませんからね!
不敵な笑みから、さらに陛下は目を細めて笑っている。人の悪い笑顔。憎たらしい。
私はいつもの茶器に手に、水月さんのコツを頭の中で復習。
本当にあれだけで美味しくなるのかしら?
紅珠には何度か試しにお茶を飲んでもらい、美味しいとは言って貰えたが。
紅珠は何かと「お妃様が煎れたものならなんでも美味しいですわ!!」と言うので、あまり信用ならない為、水月さんにテストしてもらう予定だったのだ。
水月さんから教わったコツは結構些細なことだった。
お湯の温度や、湯呑みの温め方や。
いつもよりもほんの少し気を配る程度のこと。
…しかも一番重要だと言われたコツは、本当にそんなこと?ということだった。
でも…実際に水月さんが煎れたお茶は美味しいわよね。
雑念を抑えつつ、手は水月さんに言われた通り、ポイントを押さえて動かす。
普段気負わずに入れられるお茶が、いつもとほんの少し手順が違うだけなのに、なんだか手が震えて緊張する。
水月さんのお茶の淹れ方は、茶器一つ一つやお茶の葉一つ一つまで気を配るような。
そんな隅々まで心を配るような淹れ方。
手順のせいだけじゃない。
テスト。
陛下の為に特訓した成果が、今日試されるのだ。
陛下は私のお茶を煎れる様を、一挙一動とも見逃さない様に見つめている。
それがさらに、私の心を騒がせる。
(陛下の意地悪)
その視線だけで、飛び上がりたい衝動に駆られるが、今は心を落ち着ける。
折角のお茶がまずくなる。
水月さんに言われたポイントの一つ。
お茶を入れるときは、穏やかに。
お茶に余計な感情をこめないこと。
そして、…水月さんはなんて言っていたかしら。


『最後のポイントは簡単です。まずは−』
ココ、というように水月は頭を指差す。
『お茶をだす相手の顔を思い浮かべる。』
滑らかに腕が移動し、今度は優しく心の臓を覆うように。
『その相手にお茶を楽しんでもらう、そう心の中で唱えるんです』
『唱える…』
やっぱり水月さんの言うことは不思議…。
『陛下を好きな気持ちを込める…そう思って頂ければ』
水月はその美しい顔に、いつもの柔らかな笑顔を浮かべて、確信を持ったように言う。
「お妃様でしたら、大丈夫ですよ」

そうそう、
陛下の顔を思い浮かべながら、念じる。
本人に見つめられているが、それには気持ちが取られないように。
陛下の整った涼やかな顔、サラサラの黒い髪、紅い瞳。
狼陛下の時は残酷な仮面をつけて。
子犬陛下の時は…ゆったりと優しそうな笑顔。
どきん。
あぁ…静まれ心臓。
これだけで心臓が高鳴るなんて、どうかしてるわ…
邪念は抑えて抑えて。
念じる。


(陛下に美味しく召し上がって頂けますように)


…考えてみたら、いつもご飯を作るときは、青慎に美味しく食べてもらえるよう、よく考えたっけ。
陛下にお茶を出すときも、同じように考えていたけど。
こうして改まって気持ちを込めるというのは、ちょっと特別な気がする。
臨時妃は何も知らず。考えず。ただ愛されるだけの存在。
そんな私が陛下の為にできる数少ないこと。

(どうか少しでも陛下の心が安らぎますように)


私の想いが少しでも陛下に伝わりますように。
でも。
(陛下を好きな気持ちを込める…かぁ)
どうか私が陛下を「好き」な気持ちは、上手く隠れてくれますように。




夕鈴が緊張した面持ちでお茶を淹れる様を、観察する。
今日の昼間に、偶然執務室で聞いた氾水月との約束。そして、心を許した者にしか見せない、その笑顔。
夕鈴はまだ気付いていない。
君がほかの男に笑いかけるたび、
ほかの男のことを話すたびに、こんなにもこの私が冷静でいられなくなることを。
君の目が捕える者、君が話すこと、君が気にかけること―それが、全て私のものであれ。そう、思っていることを。
私の為に君がしてくれること。それが全て特別なことに。
氾水月にその笑顔を向けたことは許しがたいけれど。
それが私の為というのなら、今回だけは見逃そう。
程なく差し出されたお茶は、確かに今までのお茶と異なった。
いつもより香りたち、味わい深い。
でも、夕鈴のお茶だった。
君が私の為に煎れてくれたお茶。
君の想いが詰まったこのお茶は、いつもと変わらない。
狼の顔が自然とふにゃけてしまう。
「やっぱり夕鈴のお茶は美味しいよ」
「もう、甘やかさないで下さい、陛下!!」
「本当だよ。夕鈴が僕だけの為に…僕のこと想って淹れてくれたお茶なんだもの」
「え…陛下…」
夕鈴の頬に赤みが差す。
「その…伝わりますか…?」
「うん。だからかな、夕鈴のお茶を飲むと、つい気が緩んじゃう」
「…気?…あ。」
夕鈴は今度は耳元まで真っ赤にして、笑い出した。
「?」
「いえ。その…あの…私の分も、お茶煎れてきます」
「うん、一緒に飲もう」
「はい」
夕鈴はにっこり笑った。
水月に見せた顔と同じ顔。
それは不本意だけど。
今日は君のお茶に免じて。
君の想いがこもった、僕だけのお茶。
それだけで、特別。
僕の心を騒がすのも、安らぎを与えてくれるのも。
君だけが僕の特別だから。








********************
…日本語難しい。
ごちゃごちゃしたのでいっそ全てカット。
皆様の想像力でお楽しみ下さい。←え

水月兄さんは普段から胸に手を当ててることが多い気がする。

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